プラスチックの始まりは、1868年。ビリヤードに使われる象牙の球の代用としてアメリカで開発されたセルロースに遡ります。有史以前から人類が利用してきたとされる鉄や木などと比較すると、プラスチックはいまだ発展途上にあるテクノロジーと言えます。
あたかも別の物質であるかのように自在に姿や性質を変化させるその潜在能力を引き出すには、それをつくる側にも、既成の概念に縛られない自由なイマジネーションが求められます。いくら高い生産力を誇ったところで、単にそれだけでは大きな意味を持ちません。常識と非常識の間をボーダーレスに行き来できる思考のジャンプが合わさってこそ、世の中や顧客の期待を超える、画期的なモノづくりが可能になるのです。
ではなぜ大下産業だけが、豊かな発想パワーを持ち続けられるのか。
その答えは、創業以来の好奇心あふれる社風に加え、一部の業種のみに特化することが常識となっている業界にあって、分野を一切問わず、多種多様なフィールドを領域とするオープンなスタンスにあります。ある製品のノウハウを、まったく違う分野の製品開発に結びつける。そして、そこで編み出した技術をさらに新たなジャンルにフィードバックする。そんな創造力のスパイラルアップを繰り返し、大下産業のモノづくりはより強靭に、より高次元になっていくのです。次に紹介するのは、そうして生まれたユニークなプロダクトのごく一部。普段何気なく目にしているものや、当たり前のように使っているもの。家に、街に、社会に、実は大下産業の製品が広く活躍しています。